西部劇を観ながら食べるもの
だいぶ前の記事にも書いた西部劇飯。
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日本の時代劇と同じで悪役、悪党というものが欠かせないのが西部劇。
その西部劇に出てくる悪役の中で、最も悪役にふさわしくない俳優が演じたのが「ウエスタン」(ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ザ・ウェストという題のほうが知られているかもしれないが)のフランク役ヘンリー・フォンダだろう。保安官など、善良で悪と対峙する役にぴったりのヘンリー・フォンダが残忍な悪役をやるというのもいいのだが・・・この「ウエスタン」の中の悪党で最高なのはジェイソン・ロバーズ演じるシャイアンである。
ウエスタン (映画) - Wikipedia
このシャイアンと謎のガンマン、ハーモニカ(チャールズ・ブロンソン)が出会うのが、停車場(もちろん馬車か馬なんだけれど)の酒場。
この酒場がねぇ、汚くて暗くて、建物の強度がかなり不明で保健所から許可が絶対に下りない作りでございます。なにしろ、蹄鉄を作る場所が隣接し、酒場のテーブルから3メートルほど離れたところでお馬さんがご飯を食べてるという具合。
厨房の中には、キジや七面鳥、鳩あたりと燻製した骨付き肉の切り身がつるされていて、葉巻くわえたお風呂に1週間は入ってないだろう店主が大きなまな板でお肉を切り分けたりしているいるので、正露丸なしにいけるかどうか心配なお店。
瓶に入ったナッツ類もあるけれど、それじゃお腹は満たされないし・・・・ 西部劇で清潔とか言ってちゃダメだね、食べるものがあるときに食べないと 明日の食べられる保証がないからね。
そしてこの酒場は、酒を頼むとボトルごと出してきて、客もボトルごと飲む人がいるみたいだから衛生面は完全に無視。きれい好きな悪党(例えば、ベター・コール・ソウルのグスタボとか)には不向きな設定。
もうすぐ最終シーズンも終わりに近い!!!
さて、西部劇の時代に欠かせないのは保存食なので、基本的にお酒のつまみは燻製とか塩漬けのものが多かったと思われる。喉がすごく渇きそうだけれど、この酒場はお水を出してない。酒オンリー。サービス悪し(笑)
そして、悪党のシャイアンがぐびぐびと瓶から飲むお酒が美味しそう!!! 瓶にはOLD MONOGRAM という文字が見えるような見えないような。MONOGRAM・・・ジャックダニエルが思い浮かぶけれど、見た目がまるきり違うからなぁ。
さて作品中のこのお酒ウィスキーなのかバーボンなのかはまったく不明だけど、とにかく、美味しそうに見える飲みっぷり。もちろん、つまみなんか頼まない。
映画の中の悪党で色々とつまみを吟味したり、めったやたらに食べたりする奴はイマイチ。コックと泥棒、その妻と愛人の泥棒のボスであるアルバートのような美食家気取りの悪党はまったく魅力的でない。
予告が貼れたらいいんだけれど、なかなか過激な作品なので・・・。
そういうわけで、「ウエスタン」の中の悪党シャイアンはつまみを食べないけれど、観てる私は食べますよ。2時間半以上も飲まず食わずはキツいですから。じゃあ、先に食べてと思うでしょ???そういうのは、この映画の長い長い冒頭を観てない人が言うことです。眠くなりますから(笑)
「ウエスタン」だけでなく西部劇を鑑賞しながらのお供にオススメなのは
これを乾いたパンにつけてモグモグ!!
ケンタのチキンでもいいんだけれど、西部開拓時代ってのは、生活そのものが肉体労働なのに食べ物がいつでも豊富に手に入るというものでもない状況だったのと、埃っぽい乾いた画面をみつつジューシーなケンタをモグモグしてもイマイチなので、それなら当時の人が沢山食べていたという目玉焼きをメインにした方が合っている気がする。
ポークウィズビーンズに乾いたパン、3個以上の目玉焼き、時々ジャーキー。
そして、映画の終盤にむけてコーヒーをいれる。
悪党シャイアンと一緒に、熱くて、濃くて美味しいコーヒーを飲もう。
そして、サヨナラをするんだ。