高度経済成長期のサラリーマン
私は日頃ウィスキーを飲まないのだが、この作品だけはナッツか何かつまみながら水割りをチビチビと飲みながら観る。
この作品は公開当時は評価されなかったようだけれど、わりとファンがいるようで、私もその一人。
バーでのシーンでは、主人公以外のお客の中に小島 功さん、梶山 季之さん
岡部 冬彦さん、伊丹 十三さん、そして原作者の山口 瞳さんを見つけることが出来る。それだけでも、十分に楽しい。
不器用で、不格好で、数字に弱くて、音痴で、口笛が吹けない江分利 氏のサラリーマン生活、そして人生。
原作はこちら
とにかく、主演の小林 桂樹さんが不器用なしかし、飲みっぷりと酔いっぷりと、くだの巻っぷりだけは良い江分利 氏をとぼけた感じで見事に演じている。
江分利 氏は36歳だ。冷蔵庫もテレビもお風呂もステレオもあって、まだ買えていないのはエアコンと掃除機。
徐々に豊かになって平穏無事な社宅暮らしのようだが、人の暮らしはそんなにシンプル見たまんまということはないもので、なかなか江分利家も波乱なのである。
合間合間に柳原良平さんのアニメが入ってきて、ほのぼのするし、家計の話などもちょいと面白い。
脇役の俳優たちも素晴らしい。
これは、後に映画化された「居酒屋 兆治」でもそうだ。
居酒屋兆治
- 発売日: 2013/11/26
- メディア: Prime Video
不器用な男達が懸命に生きる姿はかっこいいのだ。
乾杯~。