酒の風景

雪が降るかもねな予報が出ると、つい雪見酒とか熱々おでんとか、食べ物のことを考えてしまう。
キンキンに寒いときには、コタツや暖房をきかせてホカホカするのが正しい過ごし方だろうけれど、私はつい子供の時によく見た 「寒いねぇ」と言いながら火鉢を囲む大人達の姿のほうが「寒さ」をしっかりイベントにしていたなぁとも思う。
向かいに住んでい祖父の顔見知りの爺様が大きな徳利をもってやってくると、祖母はぶつくさ言いながらも糠漬けから適当なものを選んで小鉢にだして、あとはスルメとか豆とか。ごちそうというのはなく、出ても湯豆腐くらいだったろうか。
ヨレヨレの爺様二人、熱燗より養命酒を飲んだ方がいいのでは?と言いたくなるような二人が、入れ歯の具合を気にしながら、炭火であぶったスルメを噛んではチラチラと舞う雪を見て、チビリチビリと熱燗を飲む姿は子供のときにはよく分からなかったけれど、今考えいると十分に大人の遊びであり、ちょいと風流でもある。
「過ちが増えて、財産も失うし、あらゆる病は酒から起こるよ!」と書いたのは吉田兼好だけれど、けれども捨てがたい酒の楽しみも書いていて、その中に
「退屈な日に、ふいに友達がやってきて一杯飲むのもいい」
「冬、狭いところで火で煎ったりしたものをつまみに気兼ねのない人と差し向かいで飲むなんてもとてもいいね」
というものがあり、そのシュチュエーションそのままを見ていたんだなぁと冷え込む今夜懐かしく思いおこしている。
飲みすぎたり、あまりに習慣化してしまうと毒にもなるものだからステイホームなこの時期はチビリチビリが一番よく、チマチマと食べる肴がピッタリ。
熱燗にはエイヒレって方もいるけれど、
やはりコレですな!
マヨネーズに一味をふって、ちょっぴり醤油をたらす人もいますね、もちろん二度付けは禁止。
ポリポリもぐもぐが止まらないのはこちら
さて、熱いのを一杯やりましょうか。