レトロタクシーのドライバーに連れられて食う絶品中華
タクシーの運転手さんは、美味しい町中華の店を知っているという。
聞いてみると、
「最近はねぇ、コンビニが便利でゆっくりできるからね」
時代の変化か、そういうものらしい。
タクシーの運転手さんのたまり場的な喫茶店とか、食堂とかがあって、そこで情報交換していたようだけれど、それはもうレトロな時代の風景なのかもしれない。
ナビで道が出て、グルメサイトでオススメのお店をチェックする。便利なことは便利なんだけれど、ナビがあっても渋滞はするし、オススメのお店が気に入るとは限らない、まして味の方は食べてみるまで分からない。
グルメサイトなんてものがない時代には、足繁く通う常連がいるお店や、庶民的だけれど、こんなところに???という隠れ家的立地の人気のお店は、やはり口コミでしか知られず、
「あそこ美味しいんですよ~」などという酔客を乗せたタクシーの運転手さんに、美味い店データーが集まっていたのだなぁと思った。
以前、ある運転手さんがこう話していた。
「美味しいお店でも、家族連れ、大勢には向かないお店もあるよ。人気になっちゃうと、お構いなくカウンターだけの居酒屋に大勢で乗り込んで騒ぐ。するとね、落ち着いて飲めないって、常連さんがいなくなるから、そのあたり見極めて教えないとダメなんだよね」
乗せたお客さんと、お店のマッチング具合まで見積もることのできる運転手さんは渋い。
さて、ここに登場するのは、レトロな内装に、ボンネットマスコットがレンゲという町中華仕様のタクシー。
タクシー飯店
タクシー飯店といっても、車中で中華を作るとか、運転手さんが昔は凄腕の中華料理人だったとかではない。主人公が美味しい町中華を食べるだけ。 とはいえ、一人きりだけでなくときにはお客さんと食べたりもするし、勢いで飲むこともある。もちろん、車は後で取りに来てもらえるような展開になっている。
町中華で飲むビールは格別美味しいからねぇ。しかし、そう考えると酒なしでどんなものでも食べ続けて美味しさを伝える井之頭 五郎は凄いのである。 この主人公は酒を飲むし煙草も吸うが、五郎さんなら絶対にやらないだろうことをやっている場面がある。それは、食べ物を咀嚼しながら煙草を吸うこと。これはちょっと残念だったかなぁと思う。
それはさておき、このタクシー飯店、エンディングの後に短いながら、お店の人によるお店紹介があり、お店の歴史やオススメメニューも語ってくれる。 登場するすべてお店が50年近く、またはそれ以上の歴史ある町中華で、作中には調理する手元が映って年季を感じさせる鍋振りがみられる。
中華はもうね、鍋振りを見てるだけでお腹が空くという中華鍋マジックにやられてしまうのですよ。色々食べて腹6分目のところにチャーハンを追加してしまったという人は多いと思う。
中華飯系は、ガツンと食べたくなるから就寝前にはやめておいた方がいいドラマですね・・・・まぁ、衝動的に半チャーハン作った私が言うのだから間違いはありません(笑)。