食中毒だしたりする前に告発されて感謝だと思う
あるカレーのチェーン店の元店長だった人が、店長だったときの愚痴というのかなんというのか聞いたことがあります。思い出して再び怒り爆発みたいな話しっぷりで、お店で売る商品のノルマなどもあって大変だったこと、結局それを自分で買っていたこと、店長の集まりは愚痴だらけで云々・・・。
お店を管理し、何かあれば責任を問われる店長は大変だ。まして売り上げノルマがあったりすればなおさら。もしくはノルマはないけれども、言外にそのようなプレッシャーがかけられるような会社もあるだろう。
だが、店長を締め付けつけて、苦しめると、話題になっていたある中華のフランチャイズ店舗のナメクジ事件のようなことも起きる。
従業員がナメクジが大量に発生しているが大丈夫かを店長にLINEで報告し指示をあおいでも
「他の店も出てるから気をつけて」という程度の反応だったらしい。
この店の店長が特別鈍感で、衛生の意識が著しく欠落しているのかというとそれは疑問だ。
会社が店長という立場の人に時間と体力の両方ギリギリまで仕事をさせたりすると、こういう衛生意識、衛生管理の怠慢は起きやすい。
店長がぐったり疲れるまで仕事していては、お店の管理はどこかしら手抜きが出るものだし、手抜きが当たり前になってくると、そのお店で働く全員がそれに慣れてしまう。
駆除しきれないほどのナメクジやゴキブリの存在を放っておくというのは、信じられないことだ!!
しかし、店長やマネージャーが改善より、現状維持が精いっぱいであり、何かやろうという意識すら起こらない状態にあるということが問題でもある。店長やマネージャーは、お店の衛生管理についてはとても敏感である(はず)。 店長とマネージャー両方が毎日の労働だけで、気力も体力も使いつくし、衛生管理に気が回らないとすれば、そういう人にお店の管理を任せている会社がおかしいといえるだろう。
なんとか人員をそろえて、どうにか営業をして・・・・なんとか自分も楽をして、手抜きして・・・エネルギーがエンプティ―になっている責任者に管理を任せることは、ゆっくり手抜きされていくことにつながると思った方がいい。
経営者側というのは、店長を管理して、時には数字で追い詰め、アルバイトの離職が続いたりした場合には指導力のなさをなじったりするために存在しているわけではないはずです。
店長にはしっかり管理のための時間を与え、ミスや問題をちくちく叱責したりするのをやめて問題を共有し、改善と解決に時間と労力を注ぐことに協力するという姿勢と行動力が経営者側にあれば、件のお店もこんなひどいことになる前に改善されたのではないかと思います。
風通しの悪さというのは、どんな業界でも問題を大きく育てます。
時々、飲食店の責任者が常識では考えられないような不利益にしかならない管理をして事件になることがありますが、数字も人も、お店という物も、すべてを押し付けられている人が、ある意味分け前の少なさからバカバカしくなって業務に手を抜いたり、利益をかすめ取ったりするというのが多いのではないでしょうか。
それにしても、炎上していたお店、元の従業員の人が告発してくれてラッキーでしたね。
ナメクジやゴキブリ、コバエが大量にいて平気でやっていたなら、食材の管理も緩くなっていったんでしょうから、食中毒が出る前に指導が入って何よりでした。