毎日をかみしめることが出来れば何でも美味しい
こういう作品に限らないが、小林聡美の自然体に見える演技と食べ物の組み合わせは、のんびりしていてとてもいい。
監督は松本佳奈で、マザーウォーターや東京オアシス、パンとスープとネコ日和、2クールなど、小林聡美やもたいまさこの出る作品を多く手がけていて、まぁ、息が合っているというのだろうか、観ていると心緩くなる空気は共通している。
エピソード1から役所広司が謎の男、ツネキの役で登場する。
夕食のハンバーグをじっくり味わって食べ、小林聡美演じるテンコとワインをとても美味しそうに飲みながらツネキがこう言う
「こうして誰かに作ってもらった食事をいただき、お話しをしながらお酒を飲めるというのは私にとって大変幸せだということです」
何を幸福、幸運と考えるかは人それぞれだろうが、この度の他国の大きな災害を見ても当然の権利のように過ごしている日常(時間と空間)がどれほど大きな幸せであるのかを味わうことを忘れているときがあるなと、ふと感じた。
それほどに、美味しそうに味わってツネキは食べるのだ。
笑ってご飯食べられることって幸運なんだよ。
さて、一泊したツネキ。翌朝の朝ごはんは定番なメニューだが、もちろん美味しそうであるのだが・・・。
一話ずつは短いので、詳細はネタバレ的になって面白くない。
全エピソード通じてペンションやテンコを取り巻く時間は淡々と柔らかく過ぎていく。
ペンションメッツァ
「やっぱり猫が好き」のファンの方には、エピソード2でテンコが語る前世が動かないもの(岩や石)と言われた友人のことは誰をさすのかは分かると思う(笑)。
ゆっくりと優しい時間を味わえる作品も、私にとっては美味しいグルメ映画
まぁ、食べたくなるよ、お豆腐。
飲みたくなるよ、ウィスキー。
絶品サンドウィッチあります