から揚げバトルは専門店だけじゃない
近頃、最寄り駅の沿線にも、それなりに交通量のある沿道にも、から揚げのお店が新しく出来ていました。ここ何年か鶏のから揚げブームとなり、移動販売のキッチンカーはもちろん、あちこちでフランチャイズ店がオープンしていますね。しかし、1年ほどで、いつのまにか閉店していることも・・・。
参入壁はフランチャイズ募集の多さから考えても低いわけですが、コンビニでも当たり前にから揚げを売っている状況ですから、とても競争が激しく、から揚げ単品勝負で他のお店との違いを出すのはなかなか難しいものです。多くのお店が利益を出すためにブラジル産の鶏を使っているわけで、質という点での格差はつけにくくなっています。
テイクアウトの焼き鳥のお店にせよ、から揚げのお店にせよ繁盛しているのは、集客力のあるスーパーや住宅街の多い駅の近くであり、抜きんでた品質や圧倒的な他店との差がない限り、立地条件が売り上げを左右するといってもいいでしょう。こだわりのレストランとは違い、から揚げの場合、こだわりをわざわざ食べに遠くからくるというお客様はほとんどいません。
買い物のついでに便利だから、近いからという理由が主で、そこに
「手頃な値段で美味しいから」が付いてくる感じです。
そう、どのから揚げのお店も下味やスパイスに工夫をこらしつつ、手ごろな値段で販売しています。
ただ、多少割高になることもありますが、このコロナ禍の時短営業にも対応しつつテイクアウトもやっているという地元の居酒屋さんや中華屋さんのから揚げが、こだわりの味と衣でなかなかの美味しいさということもあるようです。
コロナ禍で、ある中華店に出前を頼んでみたら骨付きから揚げが思いのほか美味しくて、以後から揚げだけをテイクアウトの予約注文をするようになった人や、テイクアウトの弁当で出したから揚げ弁当のから揚げが美味しいかったからということで、から揚げ単品の予約注文が入るようになったお店など、専門店ではないけれど、かなり美味しいから揚げを出すお店をお客さん側が出前などで知る機会も増えているので、から揚げバトルはなかなかの激しさでしばらく続くのだろうなと思います。
しかし、ブラジルのコロナウィルスでの死者数は急速に増えており、若者の死者の割合も増えている状況。世界の鶏肉産業を支えているブラジルであるけれど、飼料コスト増加だけでなく、今後確実にコロナウィルスの影響が大きく出てくるわけで、ブラジル鶏の高騰、品不足は避けられそうになく、それを考えると過熱気味なから揚げ店の増えっぷりが心配になってしまう今日この頃です。
