お店が休みでも、お店の姿勢は見られている
時々見回りに行く住宅街の多い駅の商店街や飲食店が集まる場所でも休業の貼り紙が目立つ。 緊急事態宣言も延長で、感染拡大の勢いは衰えないのだし、休業の選択をするお店が増えるのは仕方がない、お客さんがいないのだから。前にあった店舗が抜けてテナント募集の貼り紙がされていたり、まだ片付けも終わってないまま時間が過ぎたという感じのお店もあった。
酔客がそぞろ歩くような小さな飲み屋さんがならぶ小路などは、お店の灯りがつくから風情があるのだが、休業と書かれた紙が貼られているドアだけが並んでいるとホント寂しいものである。
長い期間休業することになったとはいえ、それぞれのお店の姿勢というものが見えてくる。完全に店主の気持ちが切れてしまっているようなお店は、大雨や暴風が吹いた天候のあとでも休んでいるのだからとお店の点検をしない。小窓に暴風で石でもあたって割れた後などを放置していては、防犯という面はもちろん、この時期どんな害虫が入るかを考えたら気が気ではなくなるはずだが、それをしないのだ。
悪天候のときなら翌日すぐ、穏やかな天候が続いても2日おきくらいには店舗やその前の道の掃除、点検、ポストを確認ということくらいはしておきたい。
ゴミが風でどんどん集まると、心無い人はゴミが集まっているという理由でゴミを捨てていく。通りすがりの人が捨てていった空き缶が、放置したままのお店のビールケースに溜まっていき、弁当の空き容器から雑誌まで捨てられているお店もあった。きちんと清掃し、入り口に小さなプランターでも置いて、通りすがりの人にお店をアピールするような小さな工夫を考えたりもできるであろうにそれをしない。
このようなゴミ捨て場と化したようなお店は、休業しているのに、汚いお店という印象を近くのお客様に与える。たとえ、休業していてお客さんがいなくとも、大事なお店であれば店主や責任者は手をかけてお店を守ろうとする。
休業中でも、そのお店の姿勢というものは見えてくるのである。
お客さんが来るならちゃんとやるという姿勢では、ゴミがたまって吹き溜まり、店の機運も見えなくなってしまうのではないだろうか。