自分でカンタンに出来る比較をやってみる
商業施設の屋外にあるベンチに座ってお茶を飲んでいたら、隣のベンチで営業の人だろうか、もう一人の人にお話しを始めた。どうやらフードデリバリー関連らしいとすぐわかったものの、やはり営業トークというものがあるのだなぁと、少々気になりつつ私はベンチを離れた。
「デリバリーに立地条件はない」というが、どんなところからでも集客ができるというわけでもなく、さらに配達員さんがいなけりゃデリバリーはできない。オフィス街にデリバリー専門のお店やゴーストレストランがあるが、実際オフィスに出勤してくる人が減れば競争が厳しくなり、値段設定などもシビアになる。どのような立地にお店があるのかは、やはり条件としては大事なのである。
このコロナ禍の中で、少しでも売り上げをあげようとする方法をとるのは当然である。だが、少し過ぎる売り上げにてんてこ舞いするのも負担になる。代金の35%近くなる手数料とサービス料、包材代、人件費と原価を差し引いてみての値段設定を考えたとき、お店の既存のメニューでやるのか、新たに専門のメニューを作るのかはしっかり考えたほうがいい。
気をつけておきたのは、イートインならカバーできた可能性のある料理も、デリバリーではイマイチ見栄えがしないということが起こり、割高感だけがお客さんに印象として残ってしまうこと。そのためにも、メニュー設定、盛り付けなどはしっかり考えなくていけない。
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今後、配達区域を拡大してくる新規参入も増え、初期費用を無料にしたり、配送料を下げたりとフードデリバリーサービスの競争は激しくなるばかりで、さらに店舗が負担する費用が少なくなる可能性もあります。それなら、まずは慌てずに、様々な設定をお客さんの目線と、店舗の利益の面、両方を十分に検討してから実施したほうがいいでしょう。
周囲のお店のメニューを頼んで食べてみることで、ボリュームや値段設定の参考にもなります。配達してもらって、実物をみてという比較が、移動のコストなしにできるのがデリバリーのいいところです。