落語の枕でお腹が空いて
立川談志が弟子に
「カレーライスはどう食べても構わないが、蕎麦はちゃんと食え」と言ったそうだが、食べ方は自由なはずなんだけれど、なんとなく食べ方が気になる食べ物があるのは確かです。
蕎麦をちゃんと食べるということの中には、粋を意識したものが含まれてもいて、確かにクチャクチャと蕎麦を長々噛んだり、蕎麦猪口の中に蕎麦をいれてかき回してなんてのは、みっともいい感じはしないものです。
しかし、喉で感じるというように飲みこんでいては消化に悪いではないか。
いや、蕎麦の話ではない。
そう、私が気になるのはTKGです。
【とても、困った、ガバメント】という日本政府の略ではありませんお茶碗の中の黄(貴)夫人、玉子かけご飯のこと。
食材へのこだわりもあるでしょうが、どんな食べ方をするのかに興味があります。
これを聞くと必ずTKGが食べたくなる
TKGを食べる際には、納豆ご飯の食べ方にも通じる自分だけの
美味しい(と思う)ポイントをおさえて食べている方もいるようで、
「玉子は別容器にて白身と黄身の分離がなくなるほどにしっかりと混ぜ、茶わんの御飯は中央を山型にして、その御飯の裾野へ溶き玉子を菜の花畑に見立ててかけまわし、御飯の頂上より醤油をたらして・・・」
というような、風光明媚なTKGを食べる人もいるかと思えば、
御飯の上に玉子をおとして茶わんの中で延々とかき回し、こちらが心配するほどに醤油をかけまわす方もいらっしゃる。
いや、黄身と白身が溶け合うほどに混ぜている姿が情けないとか、御飯は山型ではなく窪ませておくものだろうとか、それより容器で混ぜるのは玉子がもったいないではないか、など様々なご意見もあるかと思います。
まんべんなく全体をかきまわして食べるというのもいいんですが、美味しいと思うのはやはり黄身と醤油の混ざったところですから、私は御飯の上で軽く
玉子をかき混ぜて、御飯に黄身がまとわりついているところにごく少量の
醤油を垂らして黄身のみでしばらく食べ進み、黄身が少なくなったころに
全体をかき混ぜて食べるようにしています。
私は知人に
「納豆定食を高級ディナーのように食べる人」と言われたことがありますが、
納豆定食では、この黄身が御飯にまとわりついたところを醤油をつけた
海苔でくるんで食べたあと、白身と納豆を混ぜて納豆ご飯でいただきます。
背筋をたて、箸を汚しすぎず、ごはん茶わんの中の御飯が減るにしたがって
茶わんの角度をつけて食べ、決してごはん茶わんに覆いかぶさるようにして食べないようにしています。食べる姿勢はレストランのコース料理でも納豆定食でも同じです。
しかし、納豆定食を食べていた時に向かいに座った若者が
「マヨネーズくださ~い」といって、それを納豆にかけたときには驚きました。
TKGにソースという人も目撃。
まぁ、本人が美味しいなら食べ方は自由ですが、いろんな食べ方に
興味はつきません。
さて、夕食の時間ですが・・・TKGと納豆定食が食べたくなってきました。