まぐろを漬けるだけでカンタン
馴染みの食品売り場のレジの人に
「どうです、最近の人出は?」と聞くと
「やはり少ないわよ、この時間でも半分以下ね」との返答。
たしかに、精肉、鮮魚、青果がそれなりの広さでならび、駅から直結で便利なこの食品売り場は夕方にはレジに行列があったものだが、いまはそんな気配もない。
お客様がこないのだから、鮮魚のコーナーは夕方あたりから売りきることを考えねばならず、店長が眉間にしわを寄せながら、客足をみてじわじわと値引きのシールを貼っていくので、以前なら値引き前の値段で買う時間帯なのにすでに3割引きとかになっている。
まぐろの柵は真っ先に割引になるのだが、これがなかなか売れない。
もとの値段もそれなりだからだが、横で売られている鉄火巻や鉄火丼のほうが次々と売れていく。
柵を切りつけて刺身にしてというのも面倒なのか、ご飯のおかずにするにせよ、酒肴にするにせよ、いろんな種類が食べたいのが人情、割引の刺身盛りがやはり先に売れていく。
売れ残ったまぐろの柵をひとつカゴに入れて、楽しみかたを考えながら帰宅。
酒、みりんを沸かしたものが冷めたら、醤油、ごま油、すりニンニク、すり生姜少々を混ぜたつけだれを作って切ったまぐろをつける。
まぐろの切り方、厚さや漬ける時間によって味の濃さは変わるけれど、5~10分あたりで味見をしつつお好みを見つけてもらいたい。
漬けるといっても、つけだれは、ひたひたより少な目くらいで大丈夫。
手巻き寿司の具はもちろん、アボカドや玉ねぎスライスとあわせてマヨネーズでもいいし、これをたたいて香味と合わせ玉子の黄身などおとしてユッケでもよく、茶漬けにのせてもいい。
山芋千切りにあわせたり、白ごまをぱらりとやって大葉にくるんだりするとお酒がススム。
このまぐろのづけには、わさびよりも、ホースラディッシュ(西洋わさび)のほうがよくあう。
中トロあたりを使うなら漬けたものをあぶるとより酒肴寄りに。
おためしあれ。
さて、酒肴の用意が出来たなら、昭和のスター達と勧善懲悪で一杯やりましょう。
月形龍之介さん、東千代之介さん、中村錦之助さん、美空ひばりさん、里見浩太朗さん
大川橋蔵さん。
かっこいいんだ、橋蔵さんがさぁ。