LOVE!国産でいこう
お肉は好きだが、たっぷりの霜降りは若いときから苦手だった。
なので、ここ数年の赤身のブームがうれしい。
「本日のお肉はこちらでございます」みたいなお肉は、私が太ももを大怪我したときに見た傷口のようにきれいなピンク色のときがある。
つまり、私の太ももの霜降り具合もランクが高いわけで、似たもの同士がだから嫌いなのかとも思った。育成期間は私のほうがはるかに長いけれど(笑)
それにしても度が過ぎた霜降りまくりをありがたがるのは、それを美味いといった人がいて、かつその肉に高値がつくから育てるのだろうけれど、我々は本当に美味しいと心から言えているのだろうか?
スーパーのお肉のコーナーにまで霜降り肉のパックが並んでいるが、
「お口の中でとろけちゃいますねー」「霜が降りまくってます!」
霜降り=高級=美味しいはず
というメディアの魔法にかかっているようにも思える
生産者が目指すのは利益ではあろうが、高値の牛を育てたらいいという考えばかりだとメディアの作ったイメージはなかなか壊せないだろうなぁと思う。
輸入牛にはない高級感だけでは、家庭でのお肉の選択基準は値段と量になってしまうんじゃなかろうか。
そうなると、輸入肉におされてしまうことになるだろう。
生産者と消費者が共有するべきは、ある程度の対価は、我々消費者に安全な育成のためであるという価値観だと思う。
お国がバンバン輸入品を消費者に身近なスーパーにならべさせるのは、安いことが消費者のためであるという価値観を我々が第一に掲げているからでもある。
安くて美味いはありがたいことだが、食の安全性の検証をお国がしっかりやっているのかは疑問だ。
長い目でみれば、身体をつくる食の基礎は国の制度が握っているといってもいいわけで、国民の健康のためにもせめて情報は欲しい。
選択肢が欲しいのだ。
四年に一度の肉の日でなくとも、やはり食べるならこの国の生産者に対価を払いたいと私は強く思う。