ほかほかの饅頭と青菜炒めが食べたくなる
ジャッキーチェンを知ったのはいつか、蛇拳か酔拳あたりだったのではないかと記憶している。
映画館に行くような年齢ではないので、多分、テレビでの放送だったと思う。
吹き替えで、子供にも分かりやすいストーリーだったから見た翌日は、学校で多くの子供が手を蛇の形にしてパクパクしたり、お酒を知りもせぬのに新橋のおじさまも顔負けの「エア酔っ払い」がフラフラしていた。
「酔拳」での食いつき場面は、なんといっても腹ペコすぎて、無銭飲食をしようと決めたジャッキーチェン演じる主人公の食いっぷりである。
注文した品はこちら
鶏もも焼き、豚角煮、魚の蒸し焼き、えびそば、あわびの煮込み、そしてお酒
魚の蒸し焼きは、最初は鯉を注文するのだが店員に「鯉はきらしている」といわれて魚ならなんでもいいと注文する。
出てきたもは、口の形からして鯉ではなさそうだった。
たぶんスズキ科の魚ではないかと思われるが大きい。
それに、一輪挿しの花瓶みたいな徳利には何合入っているのやら・・・
しかし、この量を食べられるのかという心配はない、主人公は腹ペコなのだ!
ガブガブお酒を飲み、くちの周りを油だらけにしてして食べまくる。もう、食べ物のほうから口に飛び込んでくるようにも見えるくらいだ。
大量の麺も一気に持ち上げて口に入れる。
増し増しも天地返しもないが、とにかく食べっぷりが清々しい。
見るだけで食べた気分になれる(笑)
この酔拳と同じくらいに注文するのが「蛇鶴八拳」である。
蛇鶴八拳 [Blu-ray]
- 出版社/メーカー: パラマウント ホーム エンタテインメント ジャパン
- 発売日: 2012/08/10
- メディア: Blu-ray
鳩の唐揚げ、カモの水かき炒め、ニワトリの舌のスープ、貝柱の揚げだんご
とりもつスープ、豚の耳の酢漬け、豚足、豚の脳みそのスープ、豚まん5個
注文数なら酔拳より多いが、これは、ジャッキーチェン演じる主人公は食べない。露店の饅頭を万引きしようとして捕まった少年(実はある拳法家の娘)を助けて、食事をごちそうするときに、その少年が注文するのだ。
盗みそこなった饅頭の美味しそうなこと!
油てかてかの口の周りをふき取るのは、ナプキンじゃなくて饅頭であるべきだと思う。
しかし、こんなにも注文したのに、「蛇鶴八拳」は、料理を食べるシーンがほとんどないのが残念。ただ、食べ散らかしてある他のテーブルなども映るし、いかにもカンフー映画に出てくる食堂という感じがいい。
太田和彦さんなら「いや~素晴らしいお店の作りですね」と言いそうな雰囲気だ。
このお店のシーンでは徳利が2種類でてくる。やはり量で変わるのだろう。
二合徳利(多分)のほうは、なかなか面白い。
ジャッキーの映画の食事シーンで私が一番好きなのは、「蛇拳」の食事シーンだ。
道場の裏手で助けた老人(ケンカでは老人に助けてもらってはいるのだが)と食べる食事は、どんぶり飯の上に青菜や肉片のったもので、それとお茶である。
この道場の料理人が主人公の食事を用意しているものの、一人分しかないのだから、老人とそのおかずを分かち合っているのだ。
「わしは肉はいらんよ」とでも老人がいったのだろうか、老人のどんぶり飯の方は、ほとんど青菜しか乗っていない。
贅沢でも高級でもないが、この二人の分かち合っている食事シーンは短いのだが見ていて微笑ましい。
この蛇拳の美味しそうに、楽しそうに食事するシーンを見ると、
小ぶりのどんぶりにご飯を盛ったところに、チャーシューの切れ端とニラ、青菜とメンマをさっと炒めたものを乗っけて食べたくなる。
お皿からご飯にバウンドなんてさせず、乗っけて食べるというスタイルで!
古典的なカンフー映画には、やたら長い箸、甕の酒、大きな饅頭、美味しそうな炒め物(油てかてか)がつきもので、ジャッキーチェンはそれを美味しそうに食べて飲む。
胃酸過多がちょっぴり気になるが、今夜あたり酔拳を鑑賞しつつ口のまわりを油てかてかにしてみようかな。
DVD2枚パック 蛇拳/酔拳
- 出版社/メーカー: ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
- 発売日: 2015/06/03
- メディア: DVD
体を動かしたくなること間違いなし!