お客様がコストをかけてもならぶお店
友人と散歩に出た街かどで見たのは、ずらりと並ぶ人々。
有名なラーメン店である。さすが総本山だ!
我々の前を歩いていたカップルがあまりの行列に「無理だよ、絶対無理」と言いながら踵をかえしていたが、空腹すぎる状態で来ちゃダメでしょうな。空腹でイライラ、待つ間にさらに空腹が増すのだから、ラーメン好きなカップルでない場合ケンカの種になります多分。
友人がその行列を見ながら言った
「並んでまで食べるものなの?」
行列が絶えない人気店というのは、
お客様がコストをかけてでも食べにくるものです。
このお店のラーメンには、
【並ぶ】という時間と体力のコストを先に払ってでも、食べにくる価値をお客様がつけているわけです。
こういうこと言ったりすると
「いや、待ったけど大した味ではなかった」
「味が濃すぎてイマイチだった」
「あっちのラーメンのほうが美味い」
という反応がでるのですが、
人気のお店は、すべての人の「美味しい」に応えるものではなく、お店の出す「美味しい」をリピートしたいというお客様が人気を作り、ブランドを作るのです。
このお店は、雨の日トッピングサービス、帰りに野菜や果物のお土産があったり、紙エプロンも有料ながら用意しています。
これがすごいといっているのではなく、そこまでやっているということがお客様には分かるのだと言いたいのです。
サービスを利益に直結させようとする店主さんにとって、サービスはある意味でお店の損、
損して得取れの精神です。
しかし、
サービスは本来、お客様への感謝の表現であるべきです。
行列するお客様の数にあぐらをかかず、人気を支えてくれるお客様へ少しでも何かできればという考えがあるからこそ、お客様もついてくるし増えてくる。
目先の集客にお店の都合のいいサービスを当て込むようでは、短期的に行列を作ることは出来ても、その勢いを維持することも増やすことも難しいものです。
お客さまには感謝をサービスにかえて提供する。
最後まで読んでいただいてありがとうございました!