ほんのひと手間
連載のコラムでも、料理のポイント的なことを書くことがあるのですが、
これは、家庭料理でもちょっとしたポイントで五味以外の味わいや旨味が増したり、食べたときの舌触りが良くなったりするからです。
例えば、お洒落感を出した冷製パスタなどは見かけもいいし、食べてもそれなりに美味しいのですが「旨味」があまり感じられない時があります。
魚介系の冷製パスタで、ソースにパスタを絡めて後から魚介類を盛る
インスタ映えしそうなものは特にそうだと思います。
ウニやイクラをどっさり使うのはダメではありませんが、それは、海鮮丼のほうがきっと美味しく食べられます。
例えばトマトと魚介の冷製パスタなどは、多くの場合、トマトソースの薄味のパスタと魚介を別々に食べているようなもので、パスタを巻いたフォークで魚介を一緒にさして口に入れないとイマイチ味がしないなぁと感じてしまいがちです。これは味がしないというよりも、ソースに旨味が乗っていないから。無理にソースの味を濃くしようとして安易に塩を足したりすると、全体の味がゴツゴツしてしまいます。
ソースがさっぱりでもクリーミーなものでも、白身魚やエビ、ホタテを使うものは、ソースのベースをエビやホタテからとったスープから作れば美味しいのですが、するとなかなか面倒なので(丁寧にやりたい方はどうぞ)、具材の一部を包丁でたたいてソースに混ぜ入れることで「具のないところはソースの味だけ」にならずに魚介の「旨味」をソースでも味わってもらえます。
ソースにしっかり旨味があれば、エビをいちいちパスタを巻いたフォークで探さなくても美味しく食べられます。
ソースの種類にもよりますが、さっぱり系なら具材をたたいたものをソースに入れることで旨味がでるし、パスタに絡みやすくなります。
クリーム系ソースにウニ、エビという痛風になりそうなコンビもいいですが、私はどうしても御飯が食べたくなっちゃうんですよね、わさび醤油を用意して。
まぁ、御飯とわさび醤油でもウニ、いくら、エビとなると尿酸値レベルは変わらないのですが、きっと日本酒も少し飲みたくなりますね。
御酒家の方々、気を付けましょう。これ大事なポイントです(笑)