ローストチキンマスターのメアリー
私がこよなく愛する調理器具、いや、調理システムがある。
心が洗われ、癒しという言葉すらかすむような温かく、ウィットに富んだ、優しいシステムである。
私はこのシステムを年に2、3回ほど鑑賞するのだが、すでに多くの人がこの調理システムを鑑賞している。そう世界中の多くの人々が。
だが、素晴らしすぎて私を含め多くの人々は、この調理システムを作る根源を忘れてしまいがちになるのではないだろうか。
素晴らしい調理システムが見れるのはこちら
アメリカのクリスマスの定番、そして感動映画ナンバーワン
わかりやすいあらすじはこちらで
結婚式をすませ新婚旅行へと向かうジョージとメアリーだが、大恐慌を利用した強欲な富豪ポッターの策略のためにジョージの住宅金融会社は倒産の危機。楽しみにしていた新婚旅行のための費用を使って、ジョージの会社はなんとか危機を脱する。
とはいえ、楽しみにしていた新婚旅行。メアリーからの呼び出しの電話で指定された場所に行くと、そこは数年前、メアリーと願い事をして石を投げ入れた雨漏りだらけのオンボロの屋敷であった。
世界を旅したいというジョージの子供の時からの夢をしっていたメアリーの 愛情いっぱいのディナー。
すさまじく使いこまれたバケツにシャンパンが入っている。食器類は借り物でなんとかしたのだろう。
雨漏りの激しい、蜘蛛の巣だらけのオンボロ屋敷だが、壁や窓には、フロリダや南太平洋のポスターが貼られ、ハネムーン気分を盛り上げているし、友人扮するベルボーイがまたいい味だしている。
そして、最高級!プライスレスの調理システムがこちら!!!
蓄音機とミシンを融合したシステムで美味しいローストチキンを焼き上げる!
ジワジワと見事に焼かれたチキンは照り照りである。愛の炎は完璧な火加減を可能にするのだ。
このオンボロ屋敷にジョージを電話で呼び出すメアリーだが、
「シカモア320番地、ウォルドルフホテル」というのである。
番地はオンボロ屋敷の番地であるが、名前がアメリカの高級ホテルというのがウィットに富んでいてチャーミングである。
ウォルドルフ=アストリア - Wikipedia
新型コロナに戦争、物価高、気づまりのすることが多い世の中だが、そんなときこそ、人々を励まし、癒し、勇気づけてくれるこの名作を観て、元気いっぱい、お口いっぱいにチキンを頬張るのだ!!