食べすぎて病多き中年から快活な八十路ライフ!!
「これまで、老年というものが、これほど素晴らしいものだとは知らなかった」
とは、102歳まで生きた、ルイジ・コルナロの言葉である。
平均寿命がグンと高い現代ではなく、ルネサンス期に生きたイタリア人貴族 ルイジ・コルナロ。当時は、こってり料理たっぷりの豪華な宴をひらくことが貴族社会での見栄みたいなもので、ルイジさんも若い時は食欲にまかせてかなりの食いしん坊だったらしい。
食べまくりだったせいか、腹痛によく悩まされ、痛風に苦しんだり微熱が出たりを繰り返す年月は長く続き医者めぐりをするもよくならず、中年になったころ、とうとうかかりつけの医者に
「このままだと、あと何カ月したら死んじゃうかもね~」と言われてから食事を厳しく節制していった。という、まぁ、追い詰められてから本気だした感がある人ですが、だからこそこの本が書けたといってもいい。
微熱だろうが腹痛だろうが食べ続けた食欲おバカさんであったコルナロが少食を実行してみるとその効果は絶大で、みるみる元気になったという。持病ともいえる付き合いの症状たちがすっかり消えて、80を過ぎても仕事に趣味にと活発に元気に過ごせたというから驚きだ。
ワインとは別にものすごく少ない食事を1日2回。パン、玉子の黄身、スープ、お肉を合計350グラム。つまり1回の食事は175グラムである。 もちろんよーく噛む。
マクロビオティック的な解説などもされており、よくまとめられていて読みやすいのでとてもオススメ。
少食のススメ的なものなら日本は水野南北が有名ではないだろうか。
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ルイジ・コルナロは、少食にして病を治して、快活な人生の後半を生きたのだから、見事な開運であったともいえる。
お酒や食事をほどほどにしないといけないと思っている(体調にも時々でるけれど節制するにはなぁ)という方や、よく食べたクリスマスから正月休みまでの流れを、節制、少食に切り替える きっかけがなかなか見つからない人、食習慣を改善したいと思っているけど、なかなか取り組む糸口が見つからないという人も読んでみると参考になることや、興味をもつことがたくさんあるのじゃないかなと。
元気になって、運も開けるという少食のススメ。
コルナロは102歳で眠るように亡くなったというから、ソロン(アテネの政治改革者)からいわせたら一番の幸福者ということにもなるでしょうし、中年を過ぎて、人生を運気を少食で切りひらいたというのも、ある意味ファンキーで面白いなぁと。