世界有数のシェフたちの生きざま
子供の時に、親戚が集まった席でナマコ酢を美味しそうに食べながらお酒を飲んでいる大人たちにナマコとはなんぞやと質問してみたけれど、いまいちちゃんとした答えが出ず、後になって写真つきの事典で調べてみたときの驚きといったら・・・なぜ好きこのんでこのような生き物を食べるのかと誰でも子供のころは思うのではないでしょうか。
それをストレートに大人に質問しても、
「そりゃ美味しいからだよ」という単純な答えが返ってくることが多いのですが、それはナマコ酢という料理が美味しいのであって、ナマコ本体を積極的に食べようと思う人は少なそうなのは子供の思考でも分かります。
そう、積極的ではなく消極的に、仕方なしに食べたというのがなんとなく適切な気がしませんか?人間は食べたことがないものに対しては警戒心や拒絶を示す習性があります。これは太古の人々でも同じだと思うのです。
タコやイカも、もちろんウニも、知識がなければ積極的に食べようとはしなさそうな食材です。だから、食べなきゃならんというか、お腹空いてて選択肢が限られていたという状況でトライしたのではないかと私は思うのです。
ここ数年で環境問題から昆虫食が欧米から広がって話題になってきましたが、昔から日本では地域によっては昆虫食がメジャーだったりしますね、つくだ煮とか唐揚げとかが主な調理法でしょう。
私が食べたことがあるのは、イナゴの佃煮だったかなぁ。あとは、生で蟻を食べたことがあります。これはイチジクをとって食べようとしてたまたま一緒に口に入ったのですが、微妙に酸っぱかった気がします。
グルメ、飽食と飢餓、環境破壊と発展と便利さの追求はアクセルとブレーキを同時に踏み込んでいるような状態になっています。国連加盟国(もちろん日本も)が採択した持続可能な開発目標では飢餓を2030年に終わらせることが約束されているようですが・・・さて、どうなりますやら。
蟻つながりというのはおかしいですが、ここに出てくる6人のシェフのうち2人は、蟻を使った美味しい料理を作ります。すべてのシェフが魅力的なのですが、環境問題や農業システムに関心を寄せるシェフが多く登場するのがこのシリーズのとてもいいところですね。
素晴らしい食材は、自然の恵みである以上、どうしても環境の影響をうけますから、トップシェフなら当然のように向き合わずにはいられない問題です。 このシーズンで私のお気に入りは、2人目に登場するアレックス・アタラ パンク、ドラッグ、タトゥーありのアウトサイダーなトップシェフであり冒険者。
「もし、私が他人と違うなら、違ったままでいたかったのです」
この考えが、彼を世界のトップシェフに導いていきます。
見ごたえあるシリーズですよ!!!
環境問題や食料問題を考えながら、ポリポリしてみるのもいいかもですね。
元気も出るよ!!!