ワインヘッズなら観て、楽しめて、学べる
ワインにとりつかれた世界
マスターソムリエ(以下、MS)はソムリエの最高峰、そして最難関。
世界に300人弱しか資格保持者はいない。
その難関さゆえに、2018年には不正が発覚して合格者が資格をはく奪されている。
試験は、ワインの歴史から土壌、1300以上のぶどうの名称、地域、生産者などの膨大な知識を必要とする理論と、覚醒させて挑む鑑定、そして時間をかけて学び訓練したからといっても、問題の範囲が膨大すぎてこれで大丈夫という安心感は受験者にはない。
とくに鑑定は才能だけで合格できるものではなく、MSの資格に値する感覚を自分に刻み込まなければならず、さらにそれを言葉で表現できなければならず複雑さを増す。
登場する5人の受験者それぞれの個性も垣間見えるので、その努力の傾けたの違いや感性の違いも楽しめる。
登場するMSの1人が言った「見返りは10倍」という言葉からも、いかにこの資格が合格者の人生を変えるだけの力と価値を持っているかがわかる。
試験をひかえているような人には、ちょっとしたモチベーションアップにもなるかも。
もちろんワイン好きな方にも。
続けて観てもらいたいのは、こちら
先の試験に合格したMS達も登場するが、なにしろぶどう畑の景色の美しさだけで、気分がよくなる。
「ワインは世界で最も美しい場所で醸造される」と自信をもって醸造家がいうように、どの国も本当に美しい場所で作られていて、過酷で不確定要素の多いワイン作りの大変さを美のベールで隠しているように思える。
世界最古のシャンパーニュメゾンやワイナリーが登場し、多くの醸造家、専門家の説明も入るのでワインが彩ってきた歴史を楽しめて、勉強にもなる。
そして続けて観るならこちら
ワインの歴史的事件ともいえる「パリスの審判」。
世に知られていないカリフォルニアワインの実力を知らしめた立役者が主人公。
ワイン片手に楽しく観れる一作です。