お粥と雑炊でパワフルな蹴りを
さて、ある年代の方々はよくご存じ。大人気だったこちらの映画!! ムネアツな予告!!
制作40周年記念で4Kリマスター版が4月に劇場公開されるようです。 この少林寺の千佛殿「武僧脚坑(凹んだ石床)」の修行の予告はよく真似されていたっけなぁ。本物の武術家たちが集った本格カンフーアクション映画で大ヒットしました。
少林寺といえば、もちろん精進料理なんだけれど、この映画では主人公が思いがけず死なせてしまった犬のお肉を仲間たちで食べるシーンがあり、まぁ、武僧でも僧侶だから坊さんに美味しく食べられたなら犬も本望かな・・・・とは映画でも思えず、犬を飼っていた小学生の私はわりとショックを受けた覚えがあります。
なので「少林寺」で覚えている食べ物的なものは、カエル入りのお粥ぐらいでしょうか。映画の中では綱吉も真っ青のお犬様の丸焼きを食べるけれど、少林寺では完全な菜食で、武僧はわりと量を食べるようです。
精進料理のオススメの読み物はこちら。味わいのある本です。
さて、ジェット・リーの「少林寺」は本格派のアクション映画だけれど、日本の映画「少林寺拳法」は、東映やくざ映画のノリで、とっても暑苦しく、しかも子供に見せるのはちょっとなぁという内容。
少林寺拳法の創始者である宗 道臣を演じるのはテカテカしている千葉真一がバッタバッタとやくざをぶちのめします。宗道臣 - Wikipedia
丹波哲郎や室田日出夫、小池朝雄と渋い俳優さんが出ている&とても若い安岡力也、志穂美悦子が見られて楽しいですが、グロテスクな場面もありご用心。
戦後のなんにもなくなった、無残な日本が舞台だから出てくるのは雑炊や鍋といっても野菜ばかり。居酒屋でも、日本酒もあるにはあるが、お手頃価格なカストリが基本で、肴はあぶった干しイワシというところだろうかカストリ - Wikipedia
やくざがお土産に当時超高級品だったジョニ黒を渡されて喜ぶ場面があるが、50年代は大卒の初任給2カ月分くらいしたらしいです。映画は1950年代の設定だけれど、映画が公開されたのは1975年なので、明らかにジョニ黒のボトルのネックやラベルが50年代のものとは違います。70年代でも1万円くらいはしたようですが、経済が上向いて国民の収入があがっているので、目玉が飛び出ないほどの高級品というところでしょうか。
この映画を見ていると、戦争とは嫌なものだなぁと思いますが・・・力愛不二というのが少林寺拳法の行動規範にあるように、力なき正義は無力でもあるということも分かります。
この「少林寺拳法」という映画の公開時には、私は力愛不二を知りませんでしたが、ジェット・リーの「少林寺」公開時には、私は胸に卍をつけた道着を着る2年目の拳士でしたので、力愛不二の大スペクタクルとても感動したものです。
時は過ぎ去り・・・キリリと帯をしめていた辺りには強そうなお肉がまとわりついていますが、いくつか型は体が覚えており、受け身なども今もできるほどには動けます。
稽古に通っていたころの合宿で食べたお粥にハマって以来、私はお粥好きです。お粥って飽きない???と思う人もいますが、なかなかどうして、色々と楽しめるもので、消化にもいいし、内臓を休めるにはもってこいです。
このあたりを見るとお粥に菜食で、パワフルになるような気もします。