視点を少しでも動かすこと、自分から動くこと
名古屋のブルーノートが無期限の休業を決めたようで、廃業も検討しているとか。大物ミュージシャンが出演してきたジャズクラブだが、コロナウィルスの感染拡大、長期化の影響は様々な業界を追い詰めている。
特に、その場所にたくさん人が集まってきて成り立つ商売というのは、かなり厳しい。
飲食店は緊急事態宣言解除後に少し盛り返すかと思われたが、最近になって、首都圏では再度の感染拡大が懸念されている。
小さな喫茶店のマスターが呟いた「電気代も稼げていない」が突き刺さる。
肉屋に併設された、あるデリカッセンでは、お昼時にお弁当を売っているが、コロナの影響と梅雨に入ってからの人通りの少なさをボヤいていた。
歩いて数分のところに会社があるので
「あそこの会社にはお弁当入れないの?」と聞くと
「小さな会社でしょ?」という。
「何人くらい働いているのかな?」と聞くと知らないという。
半径一キロ以内にはあちこち工事をしているところがあるから、
「出前しないの?」と聞くと
「人手が足りないわよ」という。
暇でボヤいていたのに????
デリカッセンやお弁当というのは、基本的にテイクアウトなのだが、
お店に「来て」もらうという発想のままでは、現状維持がやっとであろう。
今までなら夏秋あたりの祭りや町内の行事、近隣の学校の行事などで見込めたであろう売り上げも難しい中、自らが動かなければ何も進展しないのだが、
疲弊していてリスクのあるようなことはしたくないというのが正直なところだろうか。
不安が重なると、ひどく疲弊する。
しかし、耐えているだけでは、消耗してしまう。
疲弊していると自覚したならば、営業日を絞って少し休んでみることも大事。
忙しいときは疲れもそれほど感じないが、閑古鳥で食材のロスを気にしながらというのが心身に一番こたえるものだ。
この記事でも書いたが、立地によってはテイクアウトを総菜として売るのも手である。
www.someones-gift.com
そして、条件がそろっているなら、営業の時間帯を変えるのもいい。
どこに需要があるかが分からないなら、それこそ自分の目で見て時間を使うしかない。
自分のお店の周辺の人の動きを知ることはとても大切で、早朝から深夜まで、人通りはどうか、どんな年齢層の人がどの時間帯に動いているのか、近くにはどのような会社やお店があり、駐車場にはどれくらいの車が止まっているのか、利用者に周辺の工事をしている人はいないかなど、チェックするだけでも
お店の中だけの視点では得られないものを知ることができる。
メニューを絞ったり、時間帯を変えたり、自分から出向いたりと地味ながらも
突破口を見つける行動が新たな気づきをもたらすことも多いし、ご縁ができることもある。