あら汁で温まる
明日は、二十日正月で「終い正月」ともいわれ、正月の行事の終わりであり締めくくり。
「骨正月」ということで、魚のアラで根菜を炊いたりする地域もあるようですが、これは正月用に塩鰤や塩鮭を用意して残ったものを利用していたんでしょうが、現在はわざわざ買ってきてということになるような気がします。
魚のアラといえばあら汁がこの季節はホカホカとしみる温かさで嬉しいメニュー。
しっかりと臭みをぬいて下処理すれば、旨味たっぷりの上品な味わいも楽しめます。
アラは洗いに手を抜くと、やぱり臭みが残るので、ぬめりなどがきになるときは塩をふる前にも流水でしっかり、湯通しした後にも臭みの原因である内臓や血合いは(安売りしている歯ブラシを使うと便利)しっかりと取り除くのが美味しさへの道。
ふり塩をしたら、わりと長めにおいておく。大きさにもよりますが、30分くらいおいても大丈夫。スーパーのお魚はちょいと長めにおいておきたいですね。
海水に近い濃度の塩水で洗い流してから、湯通しして血合いや内臓の残りをさらにしっかり取り除く。
火にかけたら、アクは徹底して取り除いていけば、もう美味しいのが出来上がること間違いなし生姜も一緒でOK。ただし、グラグラ煮ないように要注意。具沢山にしたい場合は具材は別鍋で。
ただ、臭みを消すのと、魚の香りをとばすのは別物の話し。魚の香りがしないというのは、旨味もイマイチです。ぬめりや内臓、血合い、ウロコなど臭さのもとはしっかり気をつけつつ、煮る時にはむやみに生姜やネギを多く入れすぎないことです。
目黒のさんまではないけれど、上品に上品にを目指すなら、あら汁じゃない方がいいわけでね。多少の野性味があら汁の美味しさですから。